慶應義塾大学理工学部 情報工学科

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【訃報】慶應義塾大学 特別招へい教授(国際)Malathi Veeraraghavan教授がご逝去されました

University of Virginia(UVA)のコンピュータサイエンスの教授であり、IEEE Communication Societyの著名研究者のマラティ先生が2020年5月11日にご逝去されました。マラティ先生には、2015年から慶應義塾大学の特別招へい教授(国際)として、慶應義塾の研究、学術指導をしていただきました。多くの学生が、先生の講義を受け、また、論文や学位指導を受けました。マラティ先生は、研究内容に関しては、とても厳しく、絶対に「とりあえず」などと言う曖昧さを許さない一方、英語が苦手な学生にも根気よく説明し、説明を求め、meetingは5時間にも及ぶことさえありました。
先生とは、ベジタリアンにもかかわらず、よくレストランにご一緒していただいたり、高尾山に登りハイキングを楽しまれたりと、学生を含めて交流をしました。慶應義塾からも、多くの大学院の学生がUVAを訪問し、また、マラティ先生の学生も、日本を訪ねてくれました。
慶應義塾が取り組む国際化の大きな柱である博士の共同指導でもご活躍いただき(主査が慶應義塾の教授であっても、副主査を積極的に海外著名教授として、時間をかけて、指導をしてもらう)、学生たちは「二倍の負担!」と、その効果を感じながら、グローバルな世界へ羽ばたいています。
共同研究では、NICT/NSF JUNO(Japan US Network Opportunity)に、採択され、日本からは京都大学 大木英司教授、慶應義塾大学 山中直明、岡本聡、米国からはマラティ先生と、UTDのAndrea Fumagalli教授による最先端ネットワークの研究開発を行いました。週二回の早朝の電話会議で、マラティ先生は、元気よくディベートをされ、我々は、前日の夜はプレッシャーで、寝付きが悪いという共同研究でした。しかし、その結果は顕著で、最も成果のある研究として、30件を超える共著論文と発表を行い、S評価を受けました。また、その中での研究は、世界最大級の国際会議Globecomでのベストペーパーや、当時、山中研の助手であった佐藤先生(現 京都大学助教)とマラティ先生の共著論文は、電子情報通信学会の最優秀チュートリアル論文賞を受賞しました。
多くの成果と思い出を頂き、大変に日本びいきで優しく、真剣にご指導をいただいたマラティ先生に感謝をするとともに、ご冥福をお祈りいたします。我々は、マラティ先生のことを忘れずに、これからも頑張ります。
ありがとうございました、マラティ先生。

On behalf of Keio University, we would like to express our deepest sympathy on the passing of Keio university international distinguished visiting professor, Malathi Veeraraghavan. She was a truly great professor and a wonderful researcher and so we are proud to have been her global collaborators. She often came to Keio University and had some lectures and research discussion with PhD. candidates or graduate students. She treated the students always politely and kindly with a lot of enthusiasm. Her classroom lecture was also exciting and made a lot of great impact on the Japanese students with many smiles. We will never forget her and would like to give our deepest thanks to her.

 

IEEE ComSoc “In memory of Malathi Veeraraghavan”
https://www.comsoc.org/about/news/memoriams/malathi-veeraraghavan